日本の将来の社会課題解決の担い手育成のための中学校・高等学校への教育プログラム提供事業
10年以上取引のない休眠預金の資金を社会貢献活動に活用する「休眠預金等活用事業」の採択を受け、TRIの教育プログラムを提供。
教育格差の是正と将来の社会課題解決の担い手育成を目的にしたプロジェクトとして、探究学習のノウハウや予算が不足しがちな公立中学校において、地元企業と連携し、TWICE PLAN『地元企業インターンワーク』を実施しました。
プロジェクト概要
- 採択事業名
日本の将来の社会課題解決の担い手育成のための中学校・高等学校への教育プログラム提供事業
- 提供プログラム
TWICE PLAN『地元企業インターンワーク』
- 採択
2023年度 休眠預金等活用事業(通常枠)
- 助成・主催
特定非営利法人ACOBA(資金分配団体)
- 企画・運営
株式会社トゥワイス・リサーチ・インスティテュート
- 対象
千葉県東葛エリア(柏市、我孫子市、流山市)の公立中学校
- 実施校
柏市立豊四季中学校、我孫子市立湖北台中学校、流山市立西初石中学校
- 取り組み生徒総数
403名
- 協力企業
石井食品、コーシン乳業、三協フロンテア、JTB千葉支店、地域新聞社
- 期間
2023年4月〜2024年3月
実施の背景
将来の社会課題解決を担う「創造的な課題発見・解決力を備えた人材」の育成に注目が集まる中、現状の探究学習プログラムの導入先は私立校や都心エリアに偏っており、公立校ではノウハウや予算の不足から教育環境の構築に課題を抱えています。
本プロジェクトは、助成金を活用することで、公立中学校に質の高い探究プログラムを無償提供し、持続可能な公立校モデルを構築することで教育格差を是正することを目指して企画されました。
主な活動内容
生徒たちは地元企業の“インターン”として、地域社会や企業が抱えるリアルなミッションの解決にチームで挑戦しました。
|チーム結成とリサーチ:4〜5名のチームを結成し、インターン先企業についてリサーチ
|企画立案:インターン先企業の課題に対し、チームで対話を重ねて企画を立案
|プレゼンテーション・振り返り:クラス・学年、企業に向けてチームの企画をプレゼン。最後に活動を振り返る
成果(定量&定性)
定量的な成果:事前・事後チェックの結果、生徒のコンピテンシー(基礎的・汎用的能力)が明確に向上しました。特に「情報収集・活用力」が+0.4、「論理的表現力」が+0.5ポイント上昇し、実践的な学びによる課題対応力の向上が確認できました。
〈5満点/項目〉
| 身につけたい力 | 事前 | 事後 | 小項目変化 | 大項目変化 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 自己理解・自己管理能力 | 自己肯定力 | 4.2 | 4.3 | +0.1 | +0.5 |
| 知的好奇心 | 3.8 | 3.8 | +0.0 | ||
| 自己表現力 | 3.5 | 3.7 | +0.2 | ||
| セルフマネジメント力 | 3.2 | 3.2 | +0.3 | ||
| 人間関係形成・社会形成能力 | チームワーク力 | 3.8 | 3.9 | +0.1 | +0.5 |
| コミュニケーション力 | 3.6 | 3.8 | +0.2 | ||
| 情熱・積極性 | 3.7 | 3.8 | +0.1 | ||
| 倫理観 | 3.9 | 4.0 | +0.1 | ||
| 課題対応能力 | 情報収集・活用力 | 3.4 | 3.8 | +0.4 | +1.3 |
| 論理的思考力 | 3.4 | 3.6 | +0.2 | ||
| 問題発見・解決力 | 3.4 | 3.6 | +0.2 | ||
| 論理的表現力 | 3.2 | 3.7 | +0.5 | ||
| キャリアプランニング能力 | 社会への興味関心・職業理解 | 3.4 | 3.6 | +0.2 | +0.5 |
| 知的好奇心 | 3.1 | 3.2 | +0.1 | ||
| メタ認知力 | 3.2 | 3.3 | +0.1 | ||
| 成長マインドセット | 3.3 | 3.4 | +0.1 |
Source:2023年度 TWICE PLAN『地元企業インターンワーク』事前事後チェック 回答数:生徒247名(3校)
定性的な成果:「働くこと」のイメージが「やらされるもの」から「自分たちで考えてよりよくするもの」へと変化しました。また、「自分たちの知らないところで多くの人が努力し、社会が回っている」という気づきや、地元企業への高い愛着が芽生えるなど、将来のキャリアに対する前向きな意識の変容が見られました。
参加者の声
実際にプログラムに取り組んだ生徒や先生、企業の担当者から、多くの手応えを感じる声が寄せられました。
〈生徒の声〉
「最初は難しいと思ったのですが、チームで役割を分担し、苦手なところを補い合うことで最高の発表ができました。チームワークの大切さを学べたと思います」(中2・女子)
「地域新聞社が社名以上に地域のことを考え、地域のために働こうとしていることを知り、自分も誰かのために働くのは楽しそうだと思いました」(中1・女子)
「仕事とは一人でやらないといけないものだと思っていましたが、取り組んだ後はチームで協力し、よりよいものにすることも大切なんだと気づきました」(中2・男子)
「最初は自分の想いを誰かに伝えることが苦手でした。ですが地域や人のために考えた意見をチームのみんなに伝えることができて、働くときは伝えることがとても大切だと思いました」(中2・女子)
〈先生の声〉
「生徒の主体性を重んじた取り組みでした。企業や大人への発表を意識したことで、普段見られない生徒の姿を見ることができて非常によかったと思います。実際に企業の人が見に来てアドバイスをくれたことも素晴らしかったです」
「ワークブックのデザイン性も高く、生徒の心を掴んでいました。課題の内容も、楽しさと同時に深く考えさせられるもので、教材としての質の高さを感じました」